シャープの「Memoire CJ-A300」のOEM。1989年に発売された「業界初 小電力コードレス留守番電話機」です。当時としては画期的な製品で、現在のコードレス電話機の基礎を築いた機種と言えます。特に留守番機能は現在の機種に引けを取らない豊富な機能を搭載しています。
　当時は留守応答中に電話を切られては誰がかけてきたかわからなかったので、着信同時録音なる機能が搭載されています。留守応答の開始と同時にテープが回るようになっており、「留守か」などと漏らした声も録音する仕組み（「ピーッと鳴ったらお話し下さい」なんて応答しておきながら、実はピーッと鳴る前から録音してる）。
　余談ですが、この機種の時点では携帯電話は普及していなかったため、転送機能はポケベルへの転送を前提としています。しかし、説明書に記載が無いにも関わらず、後の機種と同様転送機能で呼ばれた電話機でそのまま暗証番号を入力してリモート操作に移行できるようです（91年製で確認）。

発売年	1989年
製造年	1991年
発売価格	78,000円（シャープ版、税別）
親機型番	単品型番なし
子機型番	単品型番なし
子機充電池	CJ-Aデンチパック（NTT）、N-085（シャープ）
子機増設	対応せず
短縮ダイヤル	親機:20件、子機:10件
保留メロディ	「トップ・オブ・ザ・ワールド」（カーペンターズ）
コードレス方式	アナログコードレス (旧スプリアス規格: 運用期限2022年11月30日まで)
留守番方式	用件：マイクロカセット、応答：DSPメモリー
特徴機能	留守番機能、ポケベル転送機能、着信同時録音、子機2電源方式(子機充電切れの際、充電器から電源ケーブルを外して子機に接続することで通話継続可能)